基準10MHzの味見記録  其の参-い

Hewlett Packard GPS Receiver Z3805A GPSDO 10MHz


外観が貧相な韓国Sammusung仕様品ではなく、人気の高い中国携帯電話基地局仕様品です。 見栄えが良いですね。
オーディオマニアの方がマスタークロック源として是非使いたいとのことで、この春に売却したZ3805Aです。 その際、発送に二日間だけ待って頂いて
再点検・確認した内容を備忘録・性能記録として簡単に纏めてみました。
                                                         ↓音の質的向上を目指し、低Noise Analog電源で駆動させます。

            
出力 :   1PPS x 2   +   10MHz x 2                        電源: DC+24V 印加直後なので、消費電流:約1A

GPS Monitorの様子

  ↓ GPSConでのGPS monitor画面  (Z3805A電源投入後から約1時間経過  周波数安定化に至る様子)



お客様が、PCでGPS時間を眺めたい、モニターしたいと云うご希望があり、なんとかLocal Timeを合わせました。
英文Manualと格闘しつつ... (^_^;;


hp SatStatではこんな感じです。


10MHz出力の周波数安定度確認

Z3801Aに搭載しているOCXOは、Z3801Aに搭載している10811-60158と同じOuter Ovenを着ていることで、
外観が同じことから、混同され易いのであるが... 
実は10811-60165なのである。

10811-60165の具体的な仕様については、10811AB_Manualに記載がないのであるが、
Time Domain Stability ≡ Allan Variance,  Frequency Domain Stabilty ≡ Phase Noiseの仕様記載の無い10811-60164
特性的に同一仕様のものと推測している。 仕様記載無し = 検査判定しない  つまり、当たり外れがある。

        搭載の10811-60165 10MHz  真のDual Oven OCXOなのです!  まあ、デカイですね:−) 


ということで、その辺の特性確認結果を下記に示す。 
通電後約24時間後なので、安定化時間不足のきらいもありますが...

 
            周波数短期安定度↑ (Time Domain Stability ≡ Allan Variance)


                               位相雑音特性↑ (Frequency Domain Stabilty ≡ Phase Noise)

音楽用マスタークロックとして踏まえるべきは、位相雑音ではOffset Freq. 10Hz〜2kHz間の特性、 Allan Varianceでは
1sec以下の値がいかに低いかがポイントになります。 → その観点で見る大変秀逸な結果が出ています。

更には、クロックに供給する電源のクリーン度も大変重要となります。 低Baseband Noiseの電源を使っているのですが、
それでも、位相雑音の水色のヒゲ
電源50Hz高調波系ハム由来のノイズなのですが、10MHz信号に重畳してきます。

〜 故 大瀧詠一師匠曰く 〜
細野「キャディラックで?」 
大瀧「そう」 
細野「なんでキャディラックなの?」 
大瀧「音がいいんだよ。あの中低域が出るのは、キャディラックしかない。
       バッテリーがいいんだよ。あれを日本製のに替えちゃうと、日本製の音になっちゃう。
       音っていうのは、結局電気なんだよ


比較ご参考特性   〜 上記特性値との比較で、如何でしょうか? 〜

 10811-60158特性互換の
10811-60159搭載58503B GPSDO 10MHzPhase NoiseとAllan Varianceのカタログ仕様
Symmetricom 58503B Specifications より抜粋)


参考Link先
Z3805Aの詳細はこちら   http://www.prc68.com/I/Z3805A.html  をご参考下さい



追記)
2023年5月佐賀に嫁いだ Z3805A SN3625A02149の記録  (約10年働いてくれた10811-60158 SN3505A09989 惜別の記録 )

2020年12月 eBayで入手し、初代PhaseNoise Ref.OSCとして使っていたの10811-60158を移載


約2週間の通電後 位相雑音特性測定  条件:Z3805Aは制御停止のHoldOver状態 Ref OSC:2代目Ref.の10811-60158

初代と2代目Reference OSC 10811-60158同士2台での記念Phase Noise測定     Offset F 0.01Hzまでの測定時間は約2時間
HP 10811-60158のF安定度は、febo.com  Oscillator  Short Stability and Phase Noise Specificationsに比較記載されているので、是非参照されたし

倉庫冬季閉鎖前動作点検 

 Z3805A SN3625A02149GPS Clock 2022年11月20日 11時23分45秒  @東京時間(Time Zone 9)    

電波時計 60kHz長波標準電波基地局のお膝元に嫁いで、GPS時計云々全くナンセンスと思う次第であるが。。。


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