10811-60158 OuterOven制御回路試作#2→ PhaseNoise Ref.OSCへの運用評価

10811-60158は何であるのか?   その立ち位置は?  ご参考 →  febo.com Stability and Phase Noise Specifications 
そもそもは、GPSDO 10MHz基準周波数源であるhp Z3801A内蔵の2重Oven OCXOなのです。
厳選されたSC-cut水晶搭載の10811を +40℃にHeater制御されたOuter Ovenに囲われた構造になっており、
屋外基地局設置の厳しい温度変化環境でも高安定な10MHzを提供  σy(1sec)  ≦ 9.8E-13 のf安定度をSpec.しています。 こんなのは60158だけです


HP Agilent Keysight, 10811-60165/60158     HP Agilent Keysight, 10811-60165/60158 

10811本体の外周(室内)温度が+40℃を超えないだろうの前提から、OuterOven温度+40℃設定での試作となっています。

60158 OuterOven制御回路#2 試作回路
しくみは至って簡単で、OP-Amp(NJM2904)の差動増幅出力がOuterOvenのHeater電流を流す2SD880ベースへの制御信号となっている。 
       Outer内部温度が+40℃未満 → R(T)> 50kΩ で Oven Heater : ON
                               
+40℃以上 → R(T)≦ 50kΩ で Oven Heater : OFF
                                



上述のサーミスタ式とVt測定値が与えられると、OuterOvenの内部温度を逆算できるんですね♪ 
実際にEXCEL上での計算例です

 

下表は、試作器 電源起動後683時間(約1ヶ月)の運用記録です


尚、Z3801A Original OuterOven制御回路  を随分後で知った次第なのですが...
Z3801AではOuterOven温度+62.5℃設定になってるみたいです。 通りで、試作の物と手で触った熱さが全然違う  :-)