hp 53131A
10MHz基準回路のCTS TO-5形10MHzCrystal
を取り出し、の右図の発振回路に組み、短期安定度を測定する。
10MHz発振回路出力のτ=1sec, 測定数N=100条件でのσy計測例 Allan
Deviation σy(1sec)=4.91E-11

サンプリング平均τ時間に対する
σy(τ)を算出plotした特性を周波数短期安定度(Short Time
Stability)と呼ぶ。

電子計測に於いて、周波数カウンタの計測gate時間は通常0.1sec~10secで設定するのが通常であるのを踏まえると、
このCTS
10MHzクリスタル基準の周波数測定では、繰り返し測定のばらつきが1E-10以下と精度と見込める。
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測定検証したColpitts形10MHz発振回路

左の測定結果について、若干の補足解説を下に箇条書きする。
*ここでの周波数計測は5372Aではなく、周波数カウンタhp
53132Aに
直接入力して測定をしている。 測定系の話は別途後述する。<br>*τ時間=Counter測定fegate時間に設定し、f[i] i=0 to
100回測定する。
左の結果では、1sec gate時間設定で、0.01mHz=10uHz
の分解能で
周波数測定を行っていることに注目して頂きたい。
*計測時間はτ時間xNでほぼ決まり、τ=1秒では107秒を要している。
水晶は温度特性を持つので、計測中は極力温度が一定、温度外乱無き
ことが無論望まれる。
* fs =
f[0] fe= f[i] であり、
黒線のbf[i]はfsからの周波数偏移であり、
左の結果では107秒間で-12.85MHzのf変化の様子をplotしている。 赤線のdf[i]は、τ時間毎のf周波数偏移量をplotしたものであり、
このdf[i]について二乗平均を取った値がAllan分散値となる。
左の結果では1秒毎のf偏移量は概ね0.6mHz程度で、
計算で得られた σy(1sec)=4.91E-11
の結果は、予想以上のj上出来
で、hpが10MHz基準に採用したCTS 10MHz水晶はなかなか優秀!
τ時間を変えた時の測定結果 画像↓をclickして拡大表示
τ=0.01sec時 τ=5sec時
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